| 快適お宿にご満悦 お泊り先は“宿 まるい”。 想像していたのは小さな民宿だったのだけど、思いのほか小奇麗なお宅だったのでまたちょっと気分が盛り上ったりなどする。 村も港と同じく島の北側に結集している。 宿から山頂を眺めると今日も厚い雲が垂れ込めて、その昔、神々が宝を隠していったという言い伝えにうなずけるような雰囲気を醸し出していた。
■食堂で再会 ちょっくら部屋に上がって休憩するかな、っと食堂を覗いてみたらイルカのパネルが沢山飾られていた。
その中に見覚えのある写真が何枚かあったので何だ何だと良く見ると、やっぱり仲間が撮った写真であった。
先のシパダンでも驚異的な潜りを見せ付けてくれた彼が御蔵のグラン・ブルーも撮っていたのでした。 ちょっと日本の海とは思えないような深い藍の中で、彼を追いかけてきたらしい数頭のイルカが固まってこっちを見ている写真だった。
あれだけ深いところまで潜れたらイルカさんを一人占めだよなあ。 隅っこの方にはかのジャック・マイヨール巨匠が写っているお写真もあった。彼もここに泊まったのかあ、なるほどね。
■真夜中の怪 今日はたらふく夕食をとってたっぷりのお風呂に浸かって早々と床に就くとしよう。 どうやら明日は晴れらしい、満天の星空が一斉に瞬いていた。 ...と、何やらザワザワせわしい気配に目を覚ました。 例のアレらしいぞ。 御蔵島は渡り鳥であるオオミズナギドリの国内最大の営巣地があって、夜な夜な大挙して漁へ向かうのだと聞いていたからこれも絶対見たかった。
あわてて外に出て空を見上げたけれど既に通り過ぎていったあと。 数羽がパラパラ飛んでいるのが見えただけだった。 翌朝、宿のオジさんがその時捕獲しておいてくれたオオミズナギドリを見せてくれた。
なんでもヤツらは高いところから滑降して飛び立つことしか出来ないらしく、運悪く住宅のあたりに降りてしまったものは難なくひっ捕らえられてしまうのだ。 見せてくれるのは嬉しいけれど、お腹を空かせて一晩中怯えていたトリさんにはかなり気の毒なことをした。
宿の宿泊客らに一通り観察してもらってやっと保釈となった。 思い切り空へ放り投げられて無事高みへ飛び立っていったのでした。
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